『カメラはデータの変換機にすぎず、写真はレンズで撮る物!』
これは、カメラ、レンズ選びにおける私の持論です。
特に、レンズ交換のできる一眼レフタイプのカメラは、カメラは買い替える事があっても、良いレンズは一生使い続けられますからね〜〜
これが、デジタルカメラ となれば、なおさらです。
デジタルの世界は、日進月歩!
これからも、デジカメの世代交代は、銀塩の頃のおそらく数倍のスピードで進んでいくことでしょう。
それだけに、カメラをケチってでも、レンズにお金をかけた方が!?と思うしだいです。
では、交換レンズを選ぶポイントは、どのような所でしょうか。
最近新発売されるレンズの特徴としては、デジタル専用レンズ、又は デジタル対応レンズ、と銘打つ物が主流をしめてきましたね。
これらは、どんな資質を持ってうたっているのでしょうか?
デジタル専用レンズとは、文字どうりデジタルカメラ専用レンズのとして設計されていて、例えマウントが一緒でも、従来のフィルムカメラでは使えないレンズの事ですね。
Nikonレンズで例をとれば、DXニッコールレンズ
です。
Nikonのデジカメの撮像素子サイズは、35mmフィルムの2/3の大きさですから、撮像素子サイズに合わせてレンズのイメージサークルを小さく造る事により、軽量、コンパクト、高性能、値段の軽減などを狙ったレンズと言えるでしょう。
これをフィルムカメラにつけると、イメージサークルが小さいので、写真の四端がけられてしまいまい(暗くなってしまい)、使えません。
一方、デジタル対応レンズとは、従来のフィルムカメラのイメージサークルに対応しつつ、更にデジタルカメラにも対応した資質を持ったレンズの事ですね。
デジタルカメラ用レンズの資質として一番重要なのは、撮像素子に垂直ぎみに光が当たると言う事です。
撮像素子は、実は平面上に並んでいる訳ではありません。
例えるなら、蜜蜂の巣の奥に一つ一つ格納されている!と言った感じなのです。
ですから、撮像素子に斜めに入ってきた光は、隔壁に邪魔をされてしまい、十分な光量を確保出来なくなってしまい、周辺光量不足やケラレなどを起こしてしまいます。
この症状は広角レンズなどの、レンズの後玉と撮像素子が近いレンズほど起りやすくなります。
デジタル対応レンズは、これに対応して、撮像素子とレンズの後玉との距離をより長くとり、テレセントリック光学系(レンズの射出光が垂直にCCDに入射するような設計、テレセン)などで対応されています。
ですから、デジタル一眼カメラの、特に広角系、標準系レンズは、極力、デジタル専用、対応レンズを使う事をおすすめします。
従来のフィルム一眼カメラから、デジタル一眼に移行された方も、手持ちのレンズがデジタルに対応した物なのか、特に標準系、広角系、については、ご確認を〜〜〜!
レンズには、倍率が固定されている単焦点レンズと、倍率を変えられるズームレンズがありますね。
最近の人気の主流はズームレンズにあるようですが、デジタルカメラ全盛の時代だからこそ、単焦点レンズを、あえて お勧めしたいですね〜〜〜。
ズームレンズは、何本もの単焦点レンズの撮影画角をカバーするため、携帯性にすぐれ、フットワークを要する撮影には大変便利なのですが、20万前後の高価なハイクラスのズームレンズでも、描写能力
と明るさ(開放絞り値)において、安価な単焦点レンズにかなわないのが実情です。
表現上、特にデジカメで問題なのは、ボケ味が出にくいと言う点です。
ですので、明るいレンズは特出すべき資質といえます。
ほとんどのデジタルカメラでは、撮像素子サイズが35mmフィルムより小さいため、同じ画角を撮影しようとすると、撮影レンズの焦点距離が短くなってしまいます。
Nikonのカメラでいえば、フィルムカメラで50mmのレンズの画角は、デジカメでは35mmのレンズとほぼ一緒の画角になります。
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フィルムカメラ(左)と、2/3サイズCCDカメラ(右)では、
同じレンズを使っても、画角がこんなに違います。
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50mmと35mmレンズでは、焦点距離が短い方がボケ難いですので、ボケ味が欲しい時は、それだけ絞りを開けなければなりません〜〜!
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フィルムカメラ
レンズ焦点距離 50mm
撮影絞り F4
後ろの缶が、ほどよくボケている。
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2/3サイズCCDデジタルカメラ
レンズ焦点距離 35mm
撮影絞り F4
同じ画角、同じ絞りでも、レンズの焦点距離の違いで、後ろの缶にピントがあってきてしまっている。
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2/3サイズCCDデジタルカメラ
レンズ焦点距離 35mm
撮影絞り F2
2絞り開ける事で、同じ位のボケ味を得られる。F2という明るい絞りを使えるレンズだからこそ出来る事で、開放絞り値の暗いレンズでは、こうはいかない。
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と、上の写真でわかるとうり、レンズの開放絞り値が暗いと、狙ったボケ味が表現できなくなってしまうので、極力明るいレンズが有利なのです。
また、シャッタースピードを早くできると言う観点から、ブレ防止にも大変有効です。
と言う訳で、なるだけ明るいレンズを〜〜〜
最近、目覚しい進化を見せているこのハイテク機能ですが、特に望遠系のレンズや暗い所での撮影おいては、大変有効な機能ですね〜〜!
テーマ5でも書きましたが、撮影時の失敗でおそらく一番多いのは、ブレ、じゃないでしょうか?
これからも、この分野のメーカーの開発に期待したいですね〜〜!
先日、『レンズを買うと言うのは、目的ではなくて、手段なんだ!』と再認識させられる出来事に遭遇いたしました。
花と猫ちゃんの大好きなその方は、ライフワークとかしている花の写真をより美しく撮るために、ヘソクリを貯めて(笑)マクロレンズ購入に踏み切りました。
以降、楽しんで撮っていると写真を見て一目でわかるような素晴らしい写真の数々を、HPで精力的に発表していらっしゃいます。(この方のHPを推奨サイトのページにリンクしておきます。)
おそらくは何処かで、マクロレンズを使った素晴らしい写真に遭遇したのでしょう!
どうやったらこんな写真が撮れるのか?!探究した結果として、マクロレンズに行き着いたのだと思います。
私は大変に正しく、楽しい選択だ!と感じました。
最近はカメラ屋さんで、『今、標準ズームを持っているのですが、次はどんなレンズを買えば良いですかね〜〜?』なんて質問を良く受けるそうです。
何をどの様に撮りたいか!?を飛び越してくる質問に、非常に困るそうです〜〜笑。
テーマ4でも書きましたが、みなさん良い物を是非鑑賞して下さい!図書館やアート系の本屋さんでの立ち読みで良いですから〜〜笑。
貴方の好きな写真、嫌いな写真、撮ってみたい写真が必ず見つかるはずです!
そこから、新たなイメージが膨らみ、貴方に必要な一本のレンズが見えてくるでしょう!
レンズ選びは、目的ではなく、目的の為の手段である事を、お忘れなく〜〜!笑。
後まだ、私達プロが気にする点としては、
解像度、各種収差、周辺湾曲、対フレアー性能、最短撮影距離、マクロ性能、ボケ味などが上げられますが、
ちょっと専門的過ぎて、私に説明できる自信が無いので〜〜〜〜〜笑。
それは又、いつかの機会に〜〜〜
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