先日take outに、プリントアウト用撮影データ記入シートをアップしました。
私はリバーサルフィルム(ポジフィルム)撮影時は、この表を記入しながら撮影、テスト現像、本番現像をし、その時撮影したポラロイドとリバーサルフィルム(ポジフィルム)と共に保存します。
モノクロ、カラーネガ、デジカメの時は、こんなに詳しくは記録しませんが、リバーサルフィルムはテスト現像、本番現像用に必要データがあるので、めんどくさいですが、何よりも優先して記入しています。
記入例
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撮影名
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その日の撮影の表題ですね
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A |
フィルム名
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RDPVとは、FUJIのプロビアの略称です。
135は35mmフィルムの事です。
ちなみにブローニーは120、 4×5は4×5です。
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B |
EM.No.
EMデータ
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フィルム固有の乳剤(エマルジョン)番号と補正データです。
詳しくはテーマ6を参考にして下さい。
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C |
テスト現像日
本番現像日
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現像所によっては、曜日によって癖が有ります。
例えば週始めの午前中は、液の入れ替えや液温不良のため安定しない、週末近くは液が疲れてるためにコントラストが微妙に落ちる、とか…
記録して自分なりに傾向をつかむのにも使って下さい。
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D |
担当者
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あってはならない事ですが、現像には事故が付き物です。言った言わないの勘違いも……‥‥
現像指示は必ず文書でだすのは勿論、受付の担当者名もメモしときましょ!
後で、あの可愛い(かっこいい)受け付けの嬢の名を思い出す時にも、使えます!笑。
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テスト現像をする方法としては、切り現 と テストフィルム(テストロール)を別に作る方法 に分かれます。
テストフィルムを別に作る方法は、同じ条件で一本以上のフィルムを撮る時、特にモデル撮影などに有効ですが、35mmフィルム撮影時にテストフィルムを別に作るには、もう一台テストフィルム用に、同一レンズが使えるカメラが必要になります。
切り現の場合、最初、もしくは最後の3コマから、そのフィルム全体の適正露光を推測する事となり、一本のフィルムに30シーンの撮影をしていても、その内の1シーンだけを、増減感する事は不可能なので、段階露光をする事が不可欠となります。
切り現時の記入例
1カット目は、絞り F8 1/2 で、シャッタースピード 1/60S が適正露出だと思った時、
テストは前3コマ、前後1/2絞りの切り現
本番用は1/2絞りづつ前後一段、五枚撮りの段階露出、の記入例です。
E |
No.
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本日何番目のカットか。カットナンバーを書きます。
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F |
T F No.
テスト フィルム ナンバー
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そのカットのテストをどこに撮ったか、を記録します。
1ー1とは、一本目のフィルムの一枚目と言う意味です。
つまり、1カットめのテストは、1本目の1,2,3枚目に撮ったと書いてあります。
撮り終わったフィルムには、どのフィルムの何処に何を撮ったか、後で完全に分かるようにするために、撮った順にマジックで何本目かを直接書いておきます。 これを番記と言います。
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G |
指示 |
テスト フィルムを現像に出す時に、どんな指示をしたかを書きます。
Nはノーマル、つまり指示無しで現像に出した時。
1/3増感現像指示した場合 +1/3、1/3減感現像指示した場合 -1/3と書きます。
(テーマ6にも書きましたが、減感現像はおすすめしません〜〜!)
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H |
F No.
フィルム ナンバー
(本番フィルム)
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このカットの本番フィルムを、どこに撮ったかを、記録します。
1ー6とは、一本目のフィルムの6枚目と言う意味です。
つまり、1カットめの本番は、1本目の6,7,8,9,10枚目に撮ったと書いてあります。
切り現の場合、完全暗室内でフィルムをアバウトに切るので、2、3,4枚目のどこかに切れ目が入ります。ですので、4、5枚目は安全の為に私は撮影しない事にしています。
その後ろに +1、+1/2、N、-1/3、-1、とあるのは、書いても書かなくても良いのですが、センター(ノーマル)に対してどんな露出になってるかを示した物です。後で一目で露出関係が分かるので、書いています。
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I |
指示 |
本番フィルムを現像に出す時に、どんな指示をしたかを書きます。
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J |
F
絞り値
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撮影絞りを書きます。
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K |
T
タイム
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シャッタースピードを書きます。 |
L |
ポラ |
画像確認用にポラロイドを撮った場合、ポラの裏に番号をふり、その番号をここに書きます。
フィルムにもよりますが、リバーサルフィルムがISO100クラスで、ポラがFUJIのFP100だった場合、公称は同じ感度のフィルムですが、目安として、ポラの絞りから半段あけた(+1/2)絞りが、フィルムの絞りになる場合がほとんどです。
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M |
レンズ |
使用レンズを書きます。 |
N |
フィルター・メモ
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使用フィルターと、その他 特記事項を書きます。
記入例の場合、EMデータが025Yなので、CCフィルターの025Yを使っています。
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O |
2カット目以降 |
2カット目以降は、フィルムナンバーと絞りは幾分簡素化して書きます。
1−11〜15 とは、一本目の11枚目から15枚目と言う意味。
8±1 とはF8を中心に、−1段つまりF5.6から、+1段つまりF11まで撮ったという意味です。
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テストロールを別にした場合の記入例
下の2項目以外は、切り現の項目と同じです。
P |
T F No.
テストフィルムナンバー
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テストフィルム(テストロール)には、テストしか写さないので、他のフィルムと区別するために番記の頭にTを入れます。
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Q |
F No.
フィルムナンバー
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テストフィルムのセンター絞りで、フィルムナンバー1、2、の二本を撮った事が書いてあります。
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写真の上達には、感性を育てる事も勿論大切ですが、ある意味その対極にある データの蓄積も 大変重要です!!
感性は先天性の要素が多分に有りますが、私のようなそんな素要がまったく無い人間にとって、スタートラインが一緒のデータの蓄積は………………
蓄積した者勝ちですからね〜〜笑。
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