今回は、意外と簡単なようで実は大変難しい、小型ストロボについての話をしようと思います。
とは言え、最近の最新式のクリップオンストロボなどは、大変優秀、高機能、ハイテクマシーンと化していて、私などにはとてもついていけてません〜笑。
ですからここでは、ストロボの基本の基本、昔ながらのローテクな話に終始します。
最新式の高価なオートストロボをお持ちの方には、もしかしたら無用の話かもしれませんね。
しかし、私のような失敗の許されないプロカメラマンにとっては、まだまだオートは不確定要素が大きく、使うのをためらう場合も少なく無いのも事実です。
ストロボワークの基本、知っていて損は無いと思いますよ。
ガイドナンバー GN (G No.) とは、ストロボの光の強さ(光量)を表す単位です。
小型ストロボの性能表記には、必ず最大のガイドナンバー (G No.) が記載されていますね。
通常、別に感度表記が無ければ、ISO100 の感度設定を前提にしていて、
ガイドナンバー GN (G No.) = 被写体までの距離(m) × 絞り値(F値)
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で求めます。
つまり 例えば、ガイドナンバー GN (G No.) が 20 のストロボを発光させると、
GN 20 = 10m × F2 ですので、
被写体まで10メートルの距離の時、F2の絞りで撮影すると、適正露出が得られるという事です。
と、同時に、
GN 20 = 5m × F4
GN 20 = 2.5m × F8
GN 20 = 1.25m × F16
の時にも、適正露出が得られる事が判断できるわけです。
なぜ、ガイドナンバー GN (G No.) の計算には、シャッタースピードが関係しないのが?
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通常、適正露出を求める時は、シャッタースピードが関係しますよね?
シャッタースピード 1/60 S の時、絞り F8 で適正露出が得られる とか言うふうに。
ではなぜ、ガイドナンバーには、シャッタースピードが関係しないのでしょうか?
それは、ガイドナンバーの計算上は、ストロボを発光させる周りの環境光を、0、つまりは真っ暗と仮定して計算している、からですね。
周りの明るさ(環境光)が真っ暗ならば、幾ら長いシャッタースピードでも、露出には関係して来ないのは、あたり前田のクラッカーですね。(古い!知ってるかな〜?笑。)
本当に、ストロボ撮影に、シャッタースピードは関係しないの?
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では、本当にストロボ撮影で、シャッタースピードは関係して来ないのでしょうか?
いえいえ実は、シャッタースピードこそが、ストロボ撮影の肝!
シャッタースピードを制する者が、ストロボ撮影を制する!!
なんですね〜〜〜〜〜笑。
ガイドナンバーの計算は環境光が真っ暗だと仮定している、と言いましたが、実際の撮影では、本当に真っ暗の中で撮影する事って、まず無いですよね!?
そこで、こんな経験は無いですか?
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失敗例
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原因
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対策
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1 |
そこそこ明るい室内で撮影したはずなのに、真っ暗の室内に、被写体だけが明るい写真になってしまった。
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ストロボ光は、遠くに当たる程に弱くなりますから、ストロボ光の弱くなる室内(背景)の露出計算が出来ていない。
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- シャッタースピードを長くして、環境光(室内の明るさ)を明るくする。
- ストロボ光を弱めて、さらに絞りを開ける。
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2 |
明るい昼間にストロボ撮影(日中シンクロ撮影)したら、被写体だけが露出オーバーになってしまった。 |
ストロボ光は、近くに当たる程に強くなりますから、
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- シャッタースピードを短くして、
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つまり、ストロボ撮影には、ミックス光の計算が必要不可欠 で、そのミックス光の調整には、シャッタースピードの調整が肝なのです。
まず 光には、2種類あると考えて下さい。
一つは、太陽光。
もう一つは、人工光。
当然、ストロボ光は、人工光ですね。
何故、太陽光 と 人工光 を区別するかと言うと、、、、光の特性として、
例えば、 1mの距離で、1の光量がある光源があったとします。
すると、 2mの距離では、光量は1/4となってしまいます。
さらに倍の、4mの距離では、光量は1/8となり。
さらに倍の、8mの距離では、光量は1/16に減ってしまうのです。
それはストロボの 閃光時間(光っている時間) に関係してきます。
小型ストロボの閃光時間は、遅くても1/200秒、早いと1/60000秒。
一方、多くのカメラに使われているフォーカルプレーンシャッターというシャッター機構の関係上、
guide number
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